ドクツルタケ・シロタマゴテングタケ
2021/03/27
白く美しい見た目のドクツルタケとシロタマゴテングタケ。
両種とも視覚的にほぼ同じで、毒性においても両種とも強く少量でも死に至り、触ることすら危険を伴います。
毒性が高い割に、山中に頻繁に見つけることができます。
今回はこの二つのきのこについて、紹介していきたいと思います。
ドクツルタケ(猛毒)
夏から秋にかけて生えます。
針葉樹、広葉樹林の地上に散生、群生します。
カサは白色、大型(径約15㎝)です。
柄は白色膜質で上部に大型のツバを垂らし、基部に白色袋状のツボあります。中実で、だんだら模様をしています。
肉は白、無味無臭です。
シロタマゴテングタケ(猛毒)
ドクツルタケに比べ、中型であることを除くと、カサ、ヒダ、ツバ、ツボなどの形状はほぼ同じです。
柄はドクツルタケに比べて鱗片が細かくはぼ平滑です。
視覚的違いは、柄の表面の鱗片が細かく、平で滑らかなところだが、シロタマゴテングダケとドクツルタケの視覚的な区別は困難です。
両種を区別したい時は縦に切断して色合いを見てみましょう。
シロタマゴテングタケは、柄の随の部分が黄色を帯びてます。ドクツルタケの柄の断面は白色です。
こちらは、仙丈ヶ岳の山麓付近に生えていた、ドクツルタケかシロタマゴテングダケ(上)とその幼菌(下)と思われます。
断面を裂いて確認はしていないので、どちらかは判断しかねます。そのくらい2種は似ています。
両種とも致死性の猛毒を持つきのこ
ドクツルタケ、シロタマゴテングタケとも、猛毒であり、コレラ同様の激しい消化器系の症状の後、腎臓、肝臓の組織が破壊されます。
毒性は極めて強く、少量でも危険です。また回復しても脳や内蔵に障害が残ります。
柄は縦に裂けやすく「縦に裂けるきのこは大丈夫」という言い伝えは、あてになりません。
近縁種
ドクツルタケとシロタマゴテングタケには、似ている種類のきのこがたくさんあります。ほとんどの近縁種は肉眼的区別は困難です。
しかし、類似種はすべて猛毒で間違いありません。